そもそもスポーツビジョンというものがいつ頃から始まったかといいますと、1942年アメリカのウィノグラードという人が、野球選手と一般人、また、野球選手はレギュラークラスと準レギュラークラスの人たちの視力や両眼視を調べて比較したのが最初でした。勿論レギュラークラスのそれが一番優れているという結果でしたが、それを実証するデータが世界で初めて公表されたのです。
日本においても1988年にスポーツビジョン研究会が東京メガネの協力を得て設立されたのです。我々が検査するのは、
1、静止視力
2、縦方向動体視力
3、横方向動体視力
4、コントラスト感度
5、眼球運動
6、深視力(距離感)
7、瞬間視
8、眼と手の協応動作
等を精密な機器を使って調べています。
設立以来、野球、サッカー、テニス、アメフト、卓球、ボクシング、バレーボール、バスケットボール、フェンシング、レーシングドライバー等数多くのスポーツのプロ、実業団、学生、或いは審判のかた等2500名以上の検査を行ってきました。
そして、出た分析結果が
「トッププレイヤー程、その数値が高い」と言う事でした。
つまり、一流のアスリートを目指すのならば、スポーツビジョンの向上が必要だと言う事です。
競馬予想もうひとつわかっていることは、「スポーツビジョンは鍛えれば向上する」と言う事です。
わたしたちの目標は、日本の競技者のレベルをあげたい、と言う事ですから、とにかく小学生に一番、メヂカラ=スポーツビジョンを鍛えてほしいと思います。
この時期が人生の中で一番スポーツビジョンが伸びるとき。
若ければ若い程、伸びしろは大きいのです。
家で勉強やテレビゲームばかりしていると距離感や動体視力が鍛えられません。
とにかく外で遊ぶことです。近くの物を見たかと思えば、瞬時に遠くに眼をやったり。友達が動けば、それに対応し、自分が動けば、物も動いて見える。速いボールを見たり、打ったり、走ったり。そう言う事がすごく大事なんです。ご両親や指導者の方へぜひ伝えたいことでもありますね。
また、中学生、高校生になってもトレーニングは続けてほしいです。通学の電車の中から外の看板を見たり、ホームに立っている人の顔を見るのでもいいです。
1度に数多くやる必要はなく、継続する事です。
普段の生活の中で鍛えて行って下さい。石垣先生のプログラムに幾つものトレーニング方法が紹介されています。これをぜひ実行していただくとよいと思います。
プロ野球の公式審判員で、60歳を過ぎても高いレベルの方がいらっしゃいますので、かなりの年齢まで維持する事は可能です。
トレーニングすれば、スポーツビジョンは向上するし、そのレベルをキープする事も可能なのです。そして、ぜひ貴方のスポーツレベルをあげていただきたいのです。